戸定邸は、西洋の進んだ設備を取り入れ、当時の最高の材料と建設技術を用いた建物として国の重要文化財として指定されています。

8棟の建物が連なる大きな屋敷は、明治前期の大規模な上流階級の住宅の姿を伝えるものとして国の重要文化財に指定されています。床や柱などは、最高級の木材が使用されているらしく、やはり重々しくしっかりしています。歩くたびに、「床を踏みしめている」という感じで、地震がきてもこのお屋敷は倒れないだろうと思います。何百年もずっと建っていられる建物を造った昔の人の技術に感心します。

トイレやお風呂、洗面所などもあり、かつては最新だったのであろうその設備ですが、現在を生きる自分には、やはり歴史を感じさせます。畳などは頻繁に取り替えられていたり、キレイにされたりしているのでしょうが、水場のタイルや蛇口などはおそらく当時のまま残されているようで、見ていて一番興味深い場所でした。ここで顔を洗って、お風呂に入って・・と昔の人の生活に想いを馳せてみます。
天井を低く感じてしまうのは、やはり昔の人よりも現代人の平均身長が大きくなっているからなのでしょうか。背の高い人はかがまないと危ない箇所がいくつかあります。そしてこれらの屋敷内はとにかく広く、部屋数は20以上あります。かくれんぼをやったなら鬼は大変ですが、絶対楽しいと思います。
また、一番開けた客間から、庭園と江戸川を一望することができます。天気の良い日は富士山を望むことができて「関東の富士見百景」にも選ばれています。現在では、江戸川に架かった橋や、行きかう車、電線や鉄柱、都内にできた高層ビルなどが目に入ります。しかしかつては何もなく、一面に畑が広がり、今よりずっとキレイな江戸川の流れと富士山を見渡すことができたことでしょう。きっとここは昭武の一番のお気に入りスポットだったのだろうなぁと思いながら、その同じ景色を眺めます。